二元配置分散分析 (2)
投稿日2017.8.22
分析後の解釈について勉強します
二元配置分散分析(1)より
分散分析表
平方和の分解
∑(f)∑(g)∑(n) ( xij - xa )^2
= ∑(f) g*n*( xai, - xa ) ^2 Aの主効果
+ ∑(g) f*n*( xa-j - xa ) Bの主効果
+ ∑(f)∑(g)n* ( xaij - xai, - xa,j + xa ) ^2 ABの交互作用
+ ∑(f)∑(g)∑(n)( xij - xaij ) ^2 誤差項
交互作用の検定
帰無仮説H:全ての( xaij - xai, - xa,j + xa ) がゼロ
αを設定してF( ( f-1 )*( g-1 ) , f*g*( n-1 ) ) (α)を求めて、サンプルから求めたF値と比較します.
交互作用がない場合
αを設定してF( ( f-1 ) , f*g*( n-1 ) ) (α)を求めて、サンプルから求めたF値と比較します
F<F( ( f-1 ) , f*g*( n-1 ) ) (α) となった場合には全ての( xaij - xai, - xa,j + xa ) がゼロ「0」ということになります.この場合にはそれぞれの要因の群間で一元配置分散分析を実施することになります.
要因1に関する一元配置分散分析
A<-c( S1 , S2 , S3 , S4 , S5 , S6 )
labelA<-c(rep("a1",15),rep("a2",15))
summary(aov(A~labelA))
2群なのでt検定で確認してみます
A1<-c( S1 , S2 , S3 )
A2<-c( S4 , S5 , S6 )
t.test( A1 , A2 , var.equal = T ) #等分散を仮定しています
同様に要因2に関する一元配置分散分析も実施します
B<-c(S1 , S4 , S2 , S5 , S3 , S6 )
labelB<-c(rep("b1",10),rep("b2",10),rep("b3",10))
summary(aov(B~labelB))
この結果、差があるとなった場合には
多重比較を行います.
交互作用がある場合
F ≧ F( ( f-1 )*( g-1 ) , f*g*( n-1 ) ) (α) となった場合に、有意水準100*αで帰無仮説が棄却され、少なくとも一つの ( xaij - xai, - xa,j + xa ) ≠ 0 があることになります.したがって要因1と要因2の間には交互作用が存在することになります.ただし交互作用がない場合のように各要因の群間比較は行いません.交互作用がある場合には、(Ai,Bj)を f*g組 (下の例では6組) として考えて一元配置分散分析を実行します.
Df Sum Sq Mean Sq F value Pr(>F)
A 1 67.5 67.5 21.89 9.40e-05 ***
B 2 73.3 36.6 11.88 0.000259 ***
A:B 2 850.2 425.1 137.87 6.94e-14 ***
Residuals 24 74.0 3.1
上記の例でα=0.05と設定します.
F(2,24)(0.05)
= qf ( 0.95 , 2 , 24, lower.tail=TRUE ) #TRUE=default
= 3.402826
例のA:Bの Fvalue = 137.87 ≧ F(2,24)(0.05) となり、帰無仮説が棄却され、少なくとも一つが、( xaij - xai, - xa,j + xa ) ≠ 0 となります.
したがって次のような一元配置分散分析を実施します
s1<-c( 7,11,8,10,9 )
s2<-c( 9,11,10,9,11 )
s3<-c( 21,22,19,18,22 )
s4<-c( 23,21,26,27,22 )
s5<-c( 12,16,16,17,15 )
s6<-c( 9,8,11,10,9 )
s<-c( s1,s2,s3,s4,s5,s6 )
labels<-c(rep("s1",5),rep("s2",5),rep("s3",5),rep("s4",5),rep("s5",5),rep("s6",5))
summary(aov(s~labels))
Df Sum Sq Mean Sq F value Pr(>F)
labels 5 991 198.19 64.28 4.16e-13 ***
Residuals 24 74 3.08
これで(Ai,Bj)の群間に差があることが認められました.